運だけ研究生活

渦鞭毛藻、略して「うずべん」を研究しています。研究者の方向けの内容にはならないとおもいます。悪しからず。

3日目は英語との戦い

クロアチア三日目。今日は丸1日学会へ参加し発表を聞いた。




発表を聞くにあたり、ここ最近のリスニング力強化の成果が出てくる訳だが、問題になってくるのが「訛り」である。

通常、英語教材のリスニングCDにはネイティブの綺麗な発音しか収録されていない。地域ごとの訛りを考慮した教材もあるが、いずれにせよナレーターがネイティブなのにはおそらく変わりない。
しかし、国際学会のような場では英語を母国語とする人はむしろ稀である。ヨーロッパの国々にも当然それぞれ言語があるのだ。逆に英語が母国語なのってイギリスぐらいでは。
英語を普通に使える人が大半であるとはいえ、その発音はそれぞれの母国語の影響を強く受ける。これが「訛り」である。
フランス訛りとかイタリア訛りとか、少し聞いただけではフランス語やイタリア語にしか聞こえないのに、よく聞くとちゃんと英語なのでむしろ謎の感動がある。

そして、筆者には訛りへの耐性が無かった。

アジア系の訛りには耐性があると思う。これは研究室にアジア系の留学生が多いことによるものだ。
しかし、ヨーロッパ出身の留学生はうちにはいない(ブラジル出身でポルトガル語が母国語の留学生ならいるのでカウントすべきかもしれないが)。
このため、ヨーロッパ訛りの英語の聞き取りに、最初は大いに苦戦することになった。

しばらくすると、フランスやイタリアのような訛りには案外慣れてきた。ドイツ語は第二外国語としてやっていたせいか訛りにはほぼ苦戦しなかった気がする。
しかしながら、肝心のクロアチア語訛りにはなかなか順応できずにいる。そもそもクロアチア語という言語がとても謎である。

想像以上の苦戦を強いられているので自信を失いかけたが、たまに現れるネイティブスピーカーの英語がめちゃくちゃよく聞こえるので、絵に書いたような一喜一憂を繰り返している。

あと、訛りとかそれ以前にボソボソ喋っているのは全くだめである。大きな声でハッキリと喋って欲しい。




何やら偉そうに文句を言っているが、今回の学会で最も英語が出来ないのは筆者だろうと思う。ヨーロッパ圏の人はもちろん、中国や韓国からの参加者も軒並み英語がうまいのだ。




自分の努力不足を後悔している間にも発表は進む。

口頭発表が終わり、昨日と同じように夕方からポスター発表があった。今日は話を聞きたかったポスターがいくつかあったのだ。
英語大丈夫かなあと思いながら聞きに向かったところ、最初に向かったポスターの発表者(韓国人だった)が普通に日本語を喋ってきておったまげてしまった。
筆者の英語レベルよりも向こうの日本語レベルの方が間違いなく高いよな…とか哀しみを感じながら楽しく議論した。

さすがに他の発表者にそんな人はいなかったのであとは英語での議論となった。筆者の英語は気合で通じさせた。




そうこうしているうちにポスター発表の時間も過ぎ去った。
今日はかなりみっちり発表を聞いて満足感がある。

明日は発表の無い休みの日である(実はワークショップみたいなのはあるが)。筆者たちは1日使って海まで遠出する予定だ。