運だけ研究生活

渦鞭毛藻、略して「うずべん」を研究しています。研究者の方向けの内容にはならないとおもいます。悪しからず。

上手くいかない

前から上手くいかないと嘆いていたRNAの抽出が未だに上手くいかない。

前回書いた通り、フィルター濾過を利用することで抽出元の細胞数の問題は改善された。この他にも、研究室OBの先輩に相談してプロトコルを改善したりと、やれることは色々とやっている。
今日は意気込んでRNA抽出をやってみたのだが、結局だめだった。




こうなってくると原因がよく分からない。よく分からないが、考えないことには始まらない。

例えば、普通に実験操作をミスっている可能性がある。先輩に相談して教えてもらったプロトコルは、マニュアルに書いてあるものより複雑である。今日初めてやってみたので慣れていなかったのかもしれない。
もしこれが失敗の原因だとしたらむしろラッキーで、練習すればよくなるはずだ。

また、実験器具が汚染されていた可能性もある。RNAはDNAと比べて不安定な物質で、RNAを分解してしまう酵素(RNase)は環境中の至る所に存在する。そのため、操作中はRNaseがサンプルに混入しないよう、ゴム手袋とマスクを着用したり、実験台をRNase除去剤で綺麗にしたり、かなり気を遣う必要がある。
もしRNase対策が足りていなかったとしたら、これも次はもっと気をつければいいだけの話である。

最悪なのは試薬がダメになっているパターンである。その場合、試薬を再度購入するしかない。当然この手の試薬はめちゃくちゃ高いので、筆者の予算計画を圧迫してしまう。
さすがにこの可能性は低いと信じたいが、本当に手を尽くしてだめなら疑わざるを得ない。




今できることはこれらの可能性を1つずつ潰していくことだけである。