運だけ研究生活

渦鞭毛藻、略して「うずべん」を研究しています。研究者の方向けの内容にはならないとおもいます。悪しからず。

やばいけどやる

大学の警戒レベルが1から2に引き上げられることになった。レベル上がるかも〜みたいな話を昨日書いていたら、いきなりである。なお正確にはレベルが上がるのは金曜日らしい。

レベル2というのは、説明を読む限りでは対面授業やサークルなどの課外活動が制限される段階である。実験が今すぐ止められる訳ではないが、警戒はしろみたいなことを言われている。
今実験を止められるとどうなるかは昨日書いた通りなのだが、まだギリギリ保っている感じである。これがレベル3に上がると大学への出入りが制限されてしまうのでまずい。札幌の感染者の様子を見ていると、レベル3への引き上げもいつされてもおかしくないように思えてしまって怖い。




そんな中、今日滑り込みでとある案件を一つ片付けることに成功した。トランスクリプトーム解析の委託である。

実は先日までの記事を書いていない間に、トランスクリプトーム解析に使うRNAの抽出が終わっていた。そのRNAを次にどうするかと言うと、業者に送って解析してもらうのである。
ここ数日は業者の担当者の方とのやりとりや手続き、送付するために必要な容器やドライアイスの調達をやっていた。RNAはDNAなどと比べて不安定な物質で、一度凍らせた後は溶かしてはいけない。よって発泡スチロールの箱に大量のドライアイス(15kg)をぶち込んでそこにサンプルを詰めて送るのである。
今日の午後に宅急便に出し、金曜日の午後に目的地に到着する予定である。

一旦サンプルを送ってしまえば、あとはしばらく解析を待つだけになる。つまり、この実験を進めるためにわざわざ実験室に向かう必要が無くなる。
このサンプルの用意が間に合ったのは非常に嬉しい。なにせトランスクリプトーム解析は本年度の最大の目標だったので、これが片付くか片付かないかでは研究の進行度にめちゃくちゃな差が出てしまうのだった。

ただ、実はまだ油断はできない。RNAが向こうに到着すると、クオリティチェックというのをまずやってくれる。RNAが分解されていないかだったり、変なものが混ざっていないかを確認してくれるのだ。ここで引っかかるとその先の解析へ進めない。
一応、クオリティチェックがだめだったとしても、もう一度サンプルを用意すれば一回だけ再チャレンジが可能らしい。が、問題はそこではなく、もしクオリティチェックの結果が出る頃に大学へ入れなくなっていた場合、そもそもRNAの再抽出ができないのでとてもまずいのである。

そういう事情もあり、できればクオリティチェックは1発で通って欲しい。頼む。