運だけ研究生活

渦鞭毛藻、略して「うずべん」を研究しています。研究者の方向けの内容にはならないとおもいます。悪しからず。

本当の最後の戦い

筆者の学生生活最後の学会発表があった。

筆者の発表は午前中だった。
昨日は練習や確認もしないまま疲れて寝てしまったので、発表が始まる直前の朝に最終確認を行った。と言ってもこの事態に備えて1週間以上前にはプレゼンは作ってしまっていたので、そう大きな問題は無かった。
最近は引越しで大忙しだったので実感が湧かずにいたし、例によってオンラインなのでより現実味が無いのだが、発表を聞いているうちにそれなりに学会の気分にはなっていった。

今回の筆者の発表内容はトランスクリプトーム解析についてである。筆者のしてきた実験の中でも昔から一番やりたかったもので、一番時間がかかったし、一番結果が面白いと思っている内容である。
色々な意味で、筆者の集大成と言える発表だった。とにかく、この内容を発表できてよかった。

発表自体は問題なく終わったが、遺伝子解析ガチ勢からの質問がいくつかあり、少し大変だった。
そもそも、筆者はこの限られた時間の中で、思いつく限りの解析を全てこなす事ができた訳では無い。単純に解析していないせいで答えられない質問もあったのは少し残念だった。
もしこのまま研究を続けるなら、次なる疑問の解決のための追加の解析もできるのだろうが、もはや筆者はその状況に無い。
寂しさも不甲斐なさも全くない訳では無いのだが、筆者が選んだことだしまあしょうがない。ここが筆者の限界だ。

なんかネガティブな書き方になってしまったが、特に発表が荒れたわけでもなく、筆者の最後の発表はあっけなく穏やかに終わった。

あとは他の人の発表を聞くだけになった。今日の午後はポスター発表があったので、知り合いや気になる所のポスターを見に行った。
明日も発表をただ聞くだけである。

もはや自分で藻類の研究をすることが無い以上、学会を聴講するモチベがどこにあるのか、自分でもいまいちよく分かっていなかった。しかし、何だかんだ明日もちゃんと聞こうとしている辺り、筆者はこの分野の研究が好きなのだろうと思う。