運だけ研究生活

渦鞭毛藻、略して「うずべん」を研究しています。研究者の方向けの内容にはならないとおもいます。悪しからず。

ポッキーにまつわる話

これは筆者が中学生の頃の話である。

中学時代の筆者は比較的まともであり、仲のいい友達も男女関わらずそれなりにいた。と思う。少なくとも筆者はそう思っている。
ただゲーマーだった点は今も昔も同じで、ゲームをしていると特に周りが見えなくなる癖があった。




その日、筆者は友人宅で遊んでいた。5人か6人ぐらい人がいた。
当時の最新ゲームと言えばWiiである。その友人宅にはWiiスポーツなるものがあった。これはWiiリモコンが位置情報を感知することを利用し、これを両手に持って実際に体を動かすことで画面内のプレイヤーがスポーツをやった感じになるというゲームである。
筆者はゲーマーであると同時に病的な負けず嫌いだったので、ゲーム内だろうとボクシングとかでボコられるのが非常に悔しかった。ということで筆者は周りの数人に対しわがままを押し通してWiiリモコンを占有し、筋肉痛もなんのそのという様相でパンチを打ち続けた。

ゲームをしていない数人は隣で別のことをしていた。そこにポッキーがあった。
筆者はパンチを打ちながら隣の卓を視界の隅に捉えていた。やたら楽しそうにしていた。どうもポッキーで何やら遊んでいるらしい。
食い物で遊ぶとははしたない、などとは微塵も思わず、筆者はパンチを打ち続けた。

さすがにパンチを打ちすぎて疲れてきた。思考停止した筆者は、隣の卓のポッキーを拾って食べた。




ガリッという音がした。




そのポッキーはプラスチック製の偽物だったのである。




そこから先のことはあまり覚えていない。