運だけ研究生活

渦鞭毛藻、略して「うずべん」を研究しています。研究者の方向けの内容にはならないとおもいます。悪しからず。

本気

先日、海外学振の締切が想定していたより一ヶ月早かったことが発覚した。それから今日に至るまで、朝起きてから夜寝るまで申請書のことを考え続ける生活を送っている。

申請書のメインは、研究の背景と研究計画の説明である。これを書くということはつまり、過去の自分、そして未来の自分と向き合うということである。
自分が何を成してきたのか。どれほどの論文を読み、研究の背景をどのように理解しているのか。どこを目指してここへ来たのか。これからどこを目指して何を成そうとしているのか。
漠然とした考えはあっても、すぐに文章にまとめるのは難しい。だから本来は何ヶ月もかけて己と向き合い、じっくりと文章を練り上げ、よりよい申請書を目指すものである。

しかし、筆者に残されていた時間は17日間、わずか半月だった。

日程が判明した瞬間から、筆者と申請書による半月に渡る共同密室生活が始まった。
まず、申請書の記入欄を三日で全部埋めた。書き始めの時点で少し書いていたとはいえ、我ながら訳の分からないペースである。
次に、信頼できる先輩(以前よりトランスクリプトーム解析の助言をして下さっていた方)に事情を説明し、これまたものすごい勢いで添削をして頂いた。ちなみに先輩は引越し作業をしながらの添削だったらしく、正直筆者より負担が大きかったのではないかと思う。本当にご迷惑をおかけ致しました…。
ある程度形になったところで指導教官の先生にも持っていき、内容を見ていただいた。これが昨日である。
そして今日の時点で他の知り合いにも申請書確認の依頼を送り始めた。

この時点で7日が経過した。
締切は4月12日の17時。あと10日である。




体力的にはすでに限界が近い。夜まで文章を練っているものの、今ぐらいの時間帯になると頭が働かなくなる。
しかし、本気を出せばまあまあ何とかなるんだなとも思っている。申請書は完成に至っていないとはいえ、それでも形にはなっている。
このペースが維持できれば何とか通るぐらいの申請書はできるんじゃないだろうか…多分。

また、申請書を構築するにあたり、このブログで文章を書いていた経験は少なからず役に立っていたと思う。日頃から何かを書き残すことで自らの考えや哲学を整理することができていたし、何より文章を書く速度の上昇に貢献していそうだ。
たまに申請書内で「申請者は〜」と書くべき所を「筆者は〜」と書いてしまったり、意図せず文章がブログっぽく(というか口語調っぽく)なってしまったりしたが、その程度は大きな問題ではない。
ちなみに、今この記事を書く段階では逆に「申請者は〜」と書こうとしてしまい、自分が疲れていることを認識した。




あと10日。
それまではまた記事の更新は少なくなると思うが、筆者は死なない程度に本気を出しているので、応援していただければと思う。