生命
筆者の手相を見ると、生命線が上から3分の1程の所で切れている。年齢に換算すると大体20代半ばくらいの位置だろう。
筆者は手相や占いと言った類のものを心から信じている訳では無いが、それは別にしても話としては好きである。毎年初詣ではおみくじをわくわくしながら引いているし、テレビでよくやっている占いなども何だかんだで聞いてしまうタイプである。
だから、筆者は物心ついた時から自分の手相を見て「20代半ばくらいで死ぬんかなあ」と思っていた。
そして至る現在、20代半ばを迎えた筆者は、死ぬかどうかは分からないが、人生の岐路に立たされている。
海外学振に落ちた後、受け入れ先の先生と連絡を取っていた。その結果、ポスドクを雇うのに十分な予算がまだ確保できていないという状況にあることが判明した。
つまり、このまま予算が付かなければ、筆者はそのラボに受け入れて貰えなくなるということである。
雲行きが怪しい。
確かに、前の冬に打ち合わせをした時点でも具体的な予算は付いていなかった。だが、海外学振落ちたとしても絶対何とかすると言われていたので、それを信じた筆者は他の選択肢を用意していなかった。
このまま信じ続けていいのか?
いや、逆だろうか。筆者が最初から相手を信用しすぎていた?
とても大変な感じになってきてしまった。