運だけ研究生活

渦鞭毛藻、略して「うずべん」を研究しています。研究者の方向けの内容にはならないとおもいます。悪しからず。

堕ちた信頼は戻らない

昨日、パソコンのデータが消えた。




状況を整理する。

実は不幸中の幸いと言える要素が多く、まずクラウドに保存していたデータは全て残っている。例えば執筆中の論文の原稿がそうである。これは助かった。
また、買い換える前の古いパソコンのデータは消さずに残していたので、新しいパソコンを買った5月初め頃より前のデータは全て無事である。
実験データも、すべて研究室に備え付けてある共用のパソコンで取ったものなので無事である。

逆に言うと、消えたデータというのは、5月初め頃以降に新しいパソコンで更新し、かつクラウドに保存していなかったもの全て、となる。
一番でかいものと言うと、執筆中の論文の図版データなどがそれに当たる。2ヶ月分の図版に関する進捗が無に帰したことになる。つらい。

加えて、別の意味での「不幸中の幸い」として、目前に迫っていた締め切りが特になかったことも挙げられる。




正直、パソコンを買って2ヶ月でこんなことになるとは思っていなかった。
いや、実はデータが消えてしまったのは9割方筆者の確認ミスによるものであり、「消えた」というより「間違えて消した」というのが近いのだが…それでも、たった2ヶ月でユーザーを絶望を叩き込むパソコンの方も、まあ1割くらいは悪いと思う。

それにしても、筆者はパソコンというものを信頼しすぎていたのかもしれない。
締切直前にデータが消滅する話はよく耳にするが、あれはあくまで寓話だと、他人事だと思っていた節がある。今回、実際自らにその災難が降りかかったことで、パソコンの脆さ、データの儚さ、バックアップの必要性、怪しいと思った時の確認やパソコンに関する最低限の知識の重要性…そのへんのものが身に染みて分かった。




今日は朝からブチギレながらバックアップ用のハードディスクを購入し、大切なデータをクラウドにぶち込む作業を行った。時すでに遅しだが。
また、消えた図版を作り直す作業にも取り掛かり始めた。2ヶ月分の遅れを完全に取り戻すのにまた2ヶ月かかるかと言うとそうでもなく、一度作った図版を記憶を頼りに作り直すだけなので多少は楽であり、また論文原稿に残っている図の脚注を見れば、どの図にどの情報を入れればいいかもわかる。

目標は1週間以内の完全復活である。