運だけ研究生活

渦鞭毛藻、略して「うずべん」を研究しています。研究者の方向けの内容にはならないとおもいます。悪しからず。

寝坊

一般的に、労働により賃金を得ている人々は、朝早起きして夜まで働いて退勤する生活を繰り返す。
朝起きる時間は人によって様々だ。会社の始業時間にもよるだろうし、家から会社までの移動にかかる時間にも影響される。とはいえ、だいたい7時くらいに起きて8時くらいに仕事に向かうのが普通だと思われる。

一方、筆者は一応賃金らしきものを得ている身でありながら、研究室へ向かう時間、研究室から出る時間に制約がない。
これは筆者の所属する研究室が、良く言えばホワイト、悪く言えば放任主義なためである。いわゆる「コアタイム」というものが存在しない。いつ顔を出し、いつ帰っても何も言われない。

しかしながら、筆者はここ1ヶ月ほど、朝7時に起きて8時前に研究室での作業を始める生活を続けている。
これはとある実験に必要な作業のためであり、簡単に言うとうずべんの生活リズムに合わせて筆者が動いているということになる。
しかもやっている実験が2週間ほど継続してデータを取り続けないといけないやつなので、その間に何かトラブルがあるとデータ全体がだめになる。

筆者は元々朝がとてつもなく苦手だが、愛するうずべんのために毎朝早起きしてなんやかんやする生活を送ってきたのだ。




さて、寝坊して遅刻した場合、怒られるとか、他人に迷惑がかかるとか、そういうリスクが発生する。
ただ別にそういうのはいいのだ。いやよくないが。
筆者のようなケースだと、遅刻した場合、実験ができなくなるとか実験データが無に帰すとか、そういう事態が発生する。個人プレーが過ぎるが故に、ダメージを食らうのは筆者だけで、そのダメージは筆者のみに依存する。

もう一度言うが、筆者は朝が苦手である。朝の苦手な筆者が頑張って早起きして取り続けたデータが、一日の寝坊でおじゃんになるなんてことがあれば、筆者は過度の鬱により永遠の眠りにつくことだろう。




今日、筆者は寝坊した。

起きたら8時半だった。うずべんに遅れた人を待つとかそういう知性は存在しないので、今日の実験の予定とここ数日ほどのデータが滅亡した。




まあ、また同じ実験を繰り返せばいいのだ。焦ってもしょうがない。
しょうがないが、辛さの行き場が無さすぎて辛い。

あと、やっぱり社会人無理だなと思った。



実験の予定が無くなったことで(腹いせに)やったTEM切片の作成は会心の出来だったので、まあ良しとする。