運だけ研究生活

渦鞭毛藻、略して「うずべん」を研究しています。研究者の方向けの内容にはならないとおもいます。悪しからず。

光合成活性との戦い 休戦

ここしばらく、うずべんの光合成活性を測定するため、実験ができる研究室に入り浸る生活を送っていた。

最近は主にうずべんの光合成速度を測定する実験をやっていた。うずべんの入った培養液に炭素の安定同位体(13C)を入れて光を当て、一定時間経過後にどの程度の13Cが光合成により取り込まれたかを見る。
今回の方法では、1回につき約1Lの培養液を用意する必要がある上、手際よくやっても1回3時間程度かかるため、コストも労力も中々かかった。結構大変だったが、処理したサンプルを全て揃えるところまで何とかたどり着いた。
あとはこのサンプルの同位体比を質量分析計で測るのだが、あいにく訪問先の研究室の先生が年末まで出張の予定なので、測定は来年までお預けとなっている。

これで上手く結果が出れば、筆者が今年度やりたかった大きなテーマの一つである、「葉緑体を失いかけのうずべんがどの程度光合成をしているのか」に片がつく。失敗したらまた先週の大変な作業をもう一回なのでキツいが、今はそういうのは考えないこととする。
想像していた以上にゴリゴリのデータが揃ってきているので、まとめて発表するのが今から楽しみである。




それにしても、この実験の間はほとんど常に訪問先の研究室で過ごしていたので、自分がどこの所属の人間なのかよく分からなくなってしまった。お陰でそちらの研究室の学生の皆さんとも仲良くなった。知り合いが増えるのはいい事である。