運だけ研究生活

渦鞭毛藻、略して「うずべん」を研究しています。研究者の方向けの内容にはならないとおもいます。悪しからず。

10連休

元号変更に伴う10連休が始まった。

連休初日は、遺伝子解析実験を進めながら後輩にもやり方を指導していたら大体終わった。
遺伝子解析実験は待ち時間が長いので、実質休みみたいな所がある。後輩は扱うサンプルが多すぎて大変そうだったが。




筆者が指導を担当している後輩は、今年配属された学部4年生で、控えめに言ってもめちゃくちゃ優秀である。熱意と実力と知識と運を兼ね備えている。
今回の実験でも、初めてのPCR(ある遺伝子配列を選択的に増幅させる技術)をほぼ成功させ(一部失敗したが)、その先の解析結果が気になるので休日を返上して解析の続きをやろうという話になっていたのだ。解析結果は明日出る。
また、SEMによる形態観察にも既に挑戦し、こちらも初回で未記載のうずべんを1株、上手く観察することに成功した。SEM観察は、種類にもよるが難易度が高い。筆者はまともな画像が撮れるようになるまで半年ぐらいかかったのだが、あっさりとこなしてしまった。

こういう後輩はしっかりじっくり育てていきたい。知識と技術が付いてくるほど深い議論ができるようになるし、そうすれば筆者側にも利益がある。
ということで、筆者も連休など無かったかのように後輩の指導に励むわけである。もちろん、自分の分の実験もちゃんとやる。




休日の研究室はさすがに静かだが、人が誰もいないという訳ではない。今日は筆者とその後輩以外に二人いた。

まず同じゼミで褐藻をやっているD2の先輩。この人は基本常に研究室にいる。なお、冬季は家が寒すぎて住めないらしいので、暗室に布団を持ち込んで冬籠りしており、当研究室の名物となっている。
そしてこの先輩の指導教官の先生。この先生も休日でもほぼいる。ご家庭の方は大丈夫なのだろうか。




結局、休みの日であろうと実験やりたい人は来てしまう。むしろ人が減るから実験機器が空いていて楽である。
もちろん強制力はないし、休みの日に休むことを咎める人なんていない。休みの日にも来るやつが偉いとか、そういう感覚もない。「好きにしろ」と言われて、好きなように実験をやって、そして疲れたら休むだけだ。というか平日にサボることもある。

筆者の所属する研究室は特に緩い方だと思うが、本当に良い生活ができていると思う。




明日は遺伝子解析を一通り片付ける予定だ。明後日からは買い物に行くか、家でめちゃくちゃゲームするか、そんな感じになると思う。