運だけ研究生活

渦鞭毛藻、略して「うずべん」を研究しています。研究者の方向けの内容にはならないとおもいます。悪しからず。

令和最初の実験

元号が変わった。
一生に数回体験できるかできないかという大イベントである。

今日は前からやろうとしていた実験に手をつけようということで、朝から研究室に向かった。令和最初の実験である。




実験対象のうずべんは餌を食べるタイプである。藻類なのに餌食うのかと思われるかもしれないが、うずべんは割とよくそういうことをやる。くわしくはこちら(https://under-the-floor.hatenablog.com/entry/2019/04/10/220000)
特に今回扱ううずべんは、捕食メカニズム…餌の食べ方がめちゃくちゃ変わっている(詳しくは未公開データを含みそうなので書けないが)。しかし、うずべんのサイズが小さすぎるので光学顕微鏡での観察難易度が高く、色々不明な点が多い。これを電子顕微鏡などを使って詳しく見たいというのが、最近の筆者のプロジェクトの1つである。

そのためには、何よりまずうずべんに餌を食べてもらう必要がある。

うずべんの様子を確認すると、今日も元気にわいわい泳ぎ回っている。ちなみに、「渦鞭毛藻」の「渦」の由来は、「渦を巻くようにぐるぐる回りながら泳ぐから」である。なぜそんな泳ぎ方をするのかは、調べれば出てくるかもしれないが筆者は知らない。今回扱ううずべんはかなり高速でスピンするので、ずっと見ていると目が回る。

このうずべんを少量取り、餌(クリプト藻)をぶち込む。さあ、遅めの朝飯だ、食え。




………




どういう訳か、今日のうずべんは餌をほとんど食べてくれなかった。

食欲が無い…?そういうことがあるのだろうか。見たところうずべんは元気そうだし、問題は無いように思われる。餌に問題?ついこの前同じ餌を与えた時は食べてくれたのだが。

あれか、改元フィーバーで飲みすぎて二日酔いなのか。

そんな訳あるか。

とにかく、餌を食べてくれないことには今回の実験は始めることができない。せっかく令和最初の実験ということで気合い入れてきたのに、残念である。
うずべんと餌の株を新しいのに変えて、後日リベンジしようと思う。




午後は暇になったので、貯め置きしていたSEMサンプルをまとめて観察した。こっちは上手くいった。よかったよかった。
ちなみに理学院における令和最初のSEMユーザーになった。