運だけ研究生活

渦鞭毛藻、略して「うずべん」を研究しています。研究者の方向けの内容にはならないとおもいます。悪しからず。

ドクター×ドクター

日本国内における博士号取得者の扱いはぶっちゃけ良くないと言われている。
そんなものを何年もかけて取りに行くくらいなら、学部卒か修士卒で就職して金を稼ごうというのが普通の感覚である。
そのため、博士課程まで進む学生の数はとても少ない。ここまで来る学生というのは、本気で研究をやりたい天才か、まじで危機感の無い人間かのどちらかである。筆者は当然後者に当たる。

筆者の同期も軒並み就職し、博士課程に残った知り合いの同期は、大学内外をまとめても多分10人に届かない。




そんな中、今日は博士に進学した知り合いの同期と昼飯を一緒に食べる機会があった。たかが昼飯だが、これでも結構レアな事件なのだ。
彼は恐竜を専門にやっている。色々と極まったガチ勢が多い恐竜界隈だが、彼もまたガチ勢である。

博士の学生が2人対面した場合、基本的に研究の話しかしない。普段から研究しかしていないのだから当然である。

相手は恐竜、筆者はうずべんということで、扱う分野は大きく違う。
専門分野の異なる2人の研究者が研究の話をする場合、まずは自らの研究内容の概要をわかりやすく伝え、ある程度噛み砕いてもらう必要がある。この時点で話す側も聞く側も結構頭を使う。
これを踏まえて、互いの研究についてああだこうだと話す。もちろん頭を使う。雑談というか議論である。
異分野の研究者同士で話していると、稀にだが新しい発見に繋がる鋭い指摘を受けることがあり、非常に有意義である。

未公開データを余裕で含むので詳しい会話の内容は書けないが、たぶん2時間半ぐらい喋っていたと思う。昼飯とは。
ただ、途中からなぜか「ポケモンは学問」みたいな話に変わって行った。レーティングバトルで使われるポケモンの型には流行りがあるが、この変遷メカニズムは何が要因で決まっているのか、などという話をした。参考(https://under-the-floor.hatenablog.com/entry/2019/04/25/143018)




とにかく、今の環境はただの同期ですら貴重だ。今日は久しぶりにがっつり喋ることが出来て、いい刺激になった。