運だけ研究生活

渦鞭毛藻、略して「うずべん」を研究しています。研究者の方向けの内容にはならないとおもいます。悪しからず。

登山

今年になって初めて山に登った。

少し前に買ったザックの試験運用、筆者本人の体力的なリハビリ、そして登山に興味を持っていた某後輩のお供など、様々な目的を持って計画された。
しかし、その後輩は体調を崩して同行できなかったので、結局筆者ひとりで登ることになった。

場所は、小樽の西にある塩谷丸山という山である。
駅から近く、距離がそこまで長くなく、難所もなく、それでいて山頂からの景色がいいということで、登山入門にはうってつけの山だと思っている。
筆者はもう何回か登っているので今更という感じがあるが、先述の通りザックが新しかったり体力が落ちていたりするので、今回はこれぐらいの山がちょうどいいと思った。




このブログは登山ブログではないので、山に登ったことのない方も読んでいるかもしれない。ということで登山の様子を説明してみる。

登山とは、すなわち山道をひたすら登って降りてくるだけである。なお、筆者は崖登り的なやつは技術がないのでできない。足だけで歩ける道を歩く。
登って降りるだけの行為に何の意味があるのかと思われるかもしれないが、正直筆者もわからない。こんなのただ疲れるだけで体力の無駄である。
実際、登山は想像以上に疲れる。息が上がらなかった試しがないし、筋肉痛にならなかった試しもない。
山頂に着けば、まあそれなりの達成感と綺麗な景色が待っていることもある。あと、高山植物や野生動物との出会いもあるので、その辺が好きなのであれば楽しいかもしれない。
しかし、その達成感や景色と、死ぬような疲労感を天秤にかけた場合、絶対に疲労による辛さが勝るだろう。山頂に着いた感動で疲労が吹き飛ぶなんて嘘である。疲労疲労だ。
だいたい達成感が欲しければゲームしてる方がいいし、綺麗な景色が見たければやっぱりグラフィックが綺麗なゲームをしてる方がいい。ゲーム最高!

ではなぜ筆者が登山を趣味にしているのかと言うと、これが自分でもよく分からない。よく分からないが、なぜかたまに登りたくなる魔力がある。これは人類が将来的に解明しなければならない大いなる謎である。

という感じなので、登山が万人に受けるような趣味ではないというのは間違いない。また、単に体を動かすならもっとかっこいいスポーツがたくさんあるので、若者からの人気があるかというとぶっちゃけ微妙だと思う。現に、登山道を歩く人達は年配の方が多い。
ただ、もちろん若い登山者もいるし、もっと過酷な山なら話は変わってくるだろう。ちなみに、男女カップルで登っている若い2人組は想像以上に多い。

また、個人的に面白いと思っているのは、登山道内における文化である「挨拶」だ。
現代日本において、見知らぬ人と挨拶を交わすことはほぼ無く、下手をすれば逆に不審者扱いされてしまう。しかし、山の中では別である。すれ違う人全員が「こんにちは〜」と爽やかな挨拶を交わしていく。
これは単純に挨拶がマナーだからというだけでなく、多少声を交わして顔や姿を確認しておけば、万が一遭難者が出た時の目撃情報が得やすくなる、というように筆者は教わっている。
また、登山道にいる人達は全員「山を登る」という目的、趣味を共有しているという点で、あそこはかなり特殊な空間である。このためか人との距離感がなんとなく近く、挨拶も自然に交わせるようになる。挨拶だけでなく、普通に話しかけられたりすることも多い。
普段はコミュ障をこじらせている筆者だが、登山中の挨拶に特に辛さを感じることはなく、これはこれで良いものだと思っている。




…という感じで、今回も筆者は日常ならありえない数の挨拶を飛ばしながらひたすら登って降りてきた。思っていた以上に体力の衰えを感じたが、無事に帰ってくることができた。天気もまずまずだった。

最後に、山頂で撮った写真を載せて締めようと思う。

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