運だけ研究生活

渦鞭毛藻、略して「うずべん」を研究しています。研究者の方向けの内容にはならないとおもいます。悪しからず。

メンタル

研究室の後輩曰く、筆者はメンタルが強いらしい。

正直自覚は無い。大きな失敗をしたら死にたくなるし、それだけならまだしも、昔の大きな失敗を反芻して定期的に死にたくなっている。この辺はおそらく表に出していないから見えていないだけという話な気がする。
しかし、件の後輩がそう思う根拠の一つが、「Dなのに精神科に行ってないから」というものらしく、確かに筆者は今のところ精神科には行っていないので、そういう尺度では健全と言えるかもしれない。




博士学生やポスドクは、その立場の不安定さから確かにメンタルをやられがちである。その中にあってもメンタルがやられていない人には、いくつかパターンがあると思う。そもそも優秀でメンタルを削られる機会がない人、メンタルが麻痺している人、本当はやられているがメンタルの自己管理が上手い(誤魔化しが上手いとも言える)人、などである。
筆者のメンタルがやられていないとするならば、上のパターンのうち最も当てはまりそうなのは「メンタルが麻痺している」であると思う。将来に不安が無いほど優秀であるはずは当然ないし、メンタルの自己管理が上手いという自覚もない。

ではなぜ筆者のメンタルは麻痺しているのか。

思い当たるのは、学部2年から3年にかけて人間関係で色々と揉めた件により麻痺した、というものである。当時は同時に3件ぐらい揉めていたので大変だった。あの時一度落ちるところまで落ちたお陰で、こういうものに対する耐性が付いたのかもしれない。
あとは少し前に精神的にキツい某小説を読んだからというのもありそうだ。たかが小説と思われるかもしれないが、これは冗談ではなくキツかった。キツかったが内容は非常に面白く、自らの心の弱さと向き合ういい機会になったし、今でもあの小説は心の拠り所になっていたりする。それでもキツいものはキツく、めちゃくちゃ人を選ぶので、あまり大っぴらに人に勧めたりはしないでいる。

「メンタルが麻痺している」というのは正直あまりいい状態ではないと思う。自覚の無い所でダメージが蓄積しているのだとすれば、ある日突然ダムが決壊するように爆発しそうで怖い。これからも慎重に行きたい。