運だけ研究生活

渦鞭毛藻、略して「うずべん」を研究しています。研究者の方向けの内容にはならないとおもいます。悪しからず。

アップデート

先週D論を副査の先生に提出して、現在は審査待ちである。

これまですごい勢いで文章を書き続けてきた分、こういう待ち時間は何をすればいいかよく分からなくなってしまった。
本来だったら実験を進めるべき時間であるはずだが、卒業に必要な実験は終わってしまっているのでやることがない。そもそも、実験をしようにも今日はゼミがあったりして十分に時間を取れなかった。
結局今日は午前中にデータの整理、午後にゼミ、夕方に論文を読むだけで終わってしまった。

しかし、夕方に適当に論文を読んでいたところ、とある発見があった。筆者のD論に修正箇所が見つかったのだ。

内容は筆者の実験に関わるような本質的な物ではなく、イントロに書いていた一般的なうずべんの特徴に関する物である。
具体的な内容は以下の通りである。従来、うずべんにはDNAを格納するヒストンタンパクが存在しないとされていた。これは昔からうずべんの大きな特徴のひとつと見なされていたので、筆者もGeneral Introductionにうずべんの特徴として挙げていた。ところが、最近の研究によってうずべんのゲノムにヒストン遺伝子が見つかっていたらしい。筆者は(もしかすると指導教官の先生も)この辺の情報のアップデートができていなかったので、「うずべんにヒストンは存在しない」という認識のまま原稿を書いてしまっていた。

論文の本筋に関係ない部分で良かったが、間違った記述のまま提出する訳にはいかないので、最終盤までに修正する必要がある。修正はせいぜい5分で終わると思うので、それも不幸中の幸いではあった。
とは言え、日々情報を仕入れ続けることの大切さを改めて痛感した1日だった。